店内入ってすぐにワンセラーがある。オーパスなんて当たり前、三千ドルもするワインや、五千ドル以上の超高級酒が並ぶ。聞けば、実際に注文する客も多く通ってくるらしい。
この店、以前このコーナーで、記者が一番好きな飲茶として紹介したことがある、ローランドハイツの店のアップグレード版。メニューはほぼ同じだが、より高級食材を使い、英語が通じるスタッフはにこやかで、店内がよりきれいだ。

飲茶は、ごろりと帆立がのった焼売や、プリプリのエビが甘い小包など定番は外せない。そして、中から卵の黄身餡がとろりと流れ出てくる皇牌流沙包、これは忘れるべからず。
他の料理もきれいな盛り付けで、もちろん超旨い。軟骨付きの豚のリブを丁寧に煮込んだ紅燒猪軟骨は、赤ワインに合いそうだし、大ぶりのエビを素揚げしてレモングラスソースで炒めた香茅焗大蝦は、白ワインだ。アルコールとのマリアージュもしっかり考えた料理に、今の中華パワーと、彼らの目指すところがわかる気がする店である。